ふしぎデザインブログ

デザイン事務所「ふしぎデザイン」の仕事やメイキングについて書くブログです。

2011-01-01から1年間の記事一覧

2011年に手に入れた本 ベスト5

今年もあっという間に年の瀬になってしまいました。特に秋からが速かった。社会人になり、使えるお金が少し増えたこともあって、今年は意識して本をたくさん読むようにしていました。(買った本の半分以上はビジュアル中心なので、読んだとは言えないかもし…

欲しくなるサウンドプロダクト2

コンセプトとかはもうちょっと後でまとめます。今回はポンチ絵のみ。音でコミュニケーションする生き物の種子をイメージしています。

電気を使う工業製品は、だいたい「中身」と「ガワ」を持っています。繊細な中身はガワによって外の環境から切り離され保護されているのですが、ものの機能を発揮するためには、外と中がつながっていないといけない場合が多々あります。なので、工業製品には…

欲しくなるサウンドプロダクト

欲しくなるサウンドプロダクト という放課後課題をはじめました。多摩美プロダクトが誇る奇才、草野くんとお互い見せっこしながらやっていくつもりです。半ば生き物のように成長し、音を発するものがあったらどんな形になるだろうか、草花に受粉という仕組み…

NATURE INTO ART

古本発掘シリーズ、第5弾は「NATURE INTO ART A Treasury of Great Natural History Books」です。この本は、1979年、ロンドンのWeidenfeld&Nicolsonという出版社から発行されています。全220P。この本のテーマはおそらく、人間が自然のどのような姿に注目し…

魯山人

古本発掘シリーズ 今日は1988年に京都国立近代美術館で開催された、「北大路魯山人展」のカタログです。魯山人、という名前は知っていましたが、具体的にどんな人か知らずにいました。カタログによると、不遇の少年時代を過ごしながらも、書の腕前を認められ…

「重かった」時代のコンピュータ

古本発掘シリーズ その3は "Computers: An Illustrated History"(TASCHEN)です。コンピュータがこの世に出現してから、AIBOが登場するぐらいまでの歴史を、大量の写真を使って解説してくれます。文章も多いですが、図版が主の本なので、英語が読めなくても楽…

緑色の肉

多肉植物って、ちょっとグロテスクで陰のあるところがあって好きです。名前の通り、ちょっと肉っぽい質感を持っている。 橋本にて。久しぶりにフィルムで写真を撮りました。やっぱり光がきれいだけど、現像代の高いこと・・・!

描かれたユートピア

古本発掘シリーズ その2は、Helmut Jacobyの"New Architectural Drawings"です。Helmut Jacobyは建築家。1926年ドイツ生まれ、ベルリン工科大学、ハーバード大学で学び、1956年に自らの建築事務所を設立しました。この人が面白いのは、自分が建築を手がける…

TECHTILEシンポジウム

このあいだ、山口のYCAM(山口情報芸術センター)で行われた「TECHTILE」シンポジウムに参加してきました。ーテクタイルは、先端技術を基盤として、触感を意識した価値づくりを目指す活動です。触覚という感覚を対象とするだけではなく、人間の受ける触にま…

植物に潜むモダンとポストモダン

植物の目的は、乱暴にまとめると「光を浴び、水を吸って生長すること」だと思います。そのため、葉や茎、根は「光を効率よく浴びる」「水を効率よく吸い取る」という目的のための極めて合理的なかたちをしています。茎、幹、葉には軸があり、方向性がある。…

成長する形と加工される形

生き物のかたちは、染色体の指示のもと、細胞が分裂することによって生まれます。反対に、人が作るものの形は、何らかの材料を変形させ、加工することで作られます。それぞれの目的に応じて、生物も、道具もそれぞれ長い年月の中で洗練され、様々なフォルム…

日本のボタニカルアート

まだ写真が一般的でなかった時代のヨーロッパでは、図鑑などの図像は細密画が用いられていました。目的は植物のかたちや色を正確に描写することでしたが、その性質上カラーで描かれることが多く、絵画としても強度のあるものが多く生まれました。それらの図…

植物群

森や林では、さまざまな種類の植物がお互いに影響し合って、ひとつの群を作っています。それぞれ森の中での役割があり、お互いに勢力を拡大しようとしながら、環境と折り合いをつけ微妙な均衡を保っている。都会の鳥瞰写真や電子回路にも、同じような風景の…

野生の庭

4月から住んでいる大阪市では、軒先に置いた鉢植えが道路にはみ出しある種の庭園を作り出している光景をよく見かけます。これがとても面白い。公共の空間なのか、家の一部なのかも曖昧になっているし、草花も普通の庭では決して見ることのできない野性味をも…

Karl Blossfeldt

今日のアイデアソースは、カール・ブロスフェルトという写真家です。1865年に生まれ、1932年に逝去。もともと植物学者、教師であったカールは、かなり年をとってから写真家としてデビューします。初めての写真集を出版したのはなんと1928年。すっかりおじい…

植物と文様1

植物が抽象化され、文様として扱われることが多いのは、植物のかたちそのものに幾何学的な要素が含まれているからではないでしょうか。ということで、梅田の古本屋で見つけた「民芸染紙紋様百趣」から、植物に関連する文様を紹介します!「民藝染紙紋様百趣…

Eliot Porter

渋谷の古本屋でこの写真のポスターを見つけて、かなり心動かされました。色彩の美しさに加えて、植物の幾何学的なかっこよさを細かく観察するように、またちょっと叙情的に切り取っているのがしびれたポイントです。この写真を撮ったのは、エリオット・ポー…

「植物」をテーマにした作品を作ります

植物をテーマにして、立体作品を制作します。もう少し具体的に言うと、・植物のかたちからインスピレーションを得る・音や動きを扱うもの・「庭」「植物園」「文様」をヒントに制作するものになる予定です。しばらくの間、アイデアソースとなる作品、写真な…